【重要なお知らせ】

いぼ(尋常性疣贅)の治療について

いぼ(尋常性疣贅)は、通常は手足にできることが多く、微小な外傷などで損傷を受けた皮膚からヒト乳頭腫ウイルス(HPV)というウイルスが侵入し、表皮の最下層の細胞の核へ取り込まれ感染することによって皮膚および粘膜に生じます。
ヒトとヒトとの直接的な接触で感染しますが、温泉、プール、ジムなどでの間接的な接触によっても感染します。

治療

HPV 特異的な抗ウイルス薬は存在しないため、いぼは様々な治療法の中から、患者ごとに適した治療法を選択することになります。

液体窒素凍結療法

いぼの治療の第 1選択となります。
2-3 週に1度は行う方が治療効果が高く、弱めに凍結するよりも十分な強さによる凍結療法の方が、 高い消失率があるとされています。

副作用としては、施術中や施術後の痛み、水ぶくれ、色素沈着などがあります。
施術後に大きな水ぶくれや、血疱ができて痛い場合にはご来院ください。
凍結療法により、いぼが周囲にリング状に拡大してしまうこともあります。 また、顔面の扁平疣贅では色素沈着を残しやすい傾向があります。

マキサカルシトール軟膏とスピール膏

当院では、マキサカルシトール軟膏とスピール膏の併用を強く推奨しています。
治療成績も液体窒素凍結療法に劣らぬ報告が認められ、さらに、利点としては、凍結療法でみられる痛み、水ぶくれができないこと、自宅で処置を続けられるため、通院回数も少なくて済むことなどがあげられます。

ヨクイニン内服療法

ハトムギの種皮を除いた成熟種子を乾燥した生薬で、日本においてはいぼに対する有効性の報告も多数あります。
大人では1日18錠を内服します。
子供や幼児での有効率が高い傾向があり、大人への効き目はやや劣ります。

ディフェリンゲルの外用

難治な場合、スピール膏との併用を試みることもあります。

SADBEによる局所免疫療法

いぼに SADBEを2日間貼って感作させます(かぶれさせます)。
SADBEをいぼに1〜2週間に1度ぬり、絆創膏を貼ります。12時間後にはがし洗います。
薄い濃度からはじめて、少しずつ濃さを上げていき、少しかゆみのある濃度で治療を続けます。
副作用としては、蕁麻疹、紅斑、掻痒をきたすことがあり、ステロイドの外用や抗アレルギー剤の内服を行うことがあります。

外来日は、皮膚科(外来案内)をご覧ください。
予約や紹介状などは不要です。

皮膚科の治療や処置方法などについて

富士病院